惑星パライソ唯一の街メサ・パライソ。
　冥宮を構成する遺跡の上に無理矢理建造された中枢区画グランドレイヤーを中心に、冥宮に様々な形で関わる者たちの居住区画が取り巻く、冥宮探索のための街である。中枢区画には冥宮探索に必要な機能の全てが揃い、冥宮探索者の大半はここを基点として探索活動を行う。
　主要施設のうち、探索に直接関わるものは、ロッヂ、取引所、酒場、領事館の４つである。
　行政機関らしきものがないのでほぼ無法地帯ではあるが、冥宮探索事業の邪魔になる者はあっという間に簀巻きにされて雲海ウナギに丸齧られる運命なので、それなりの秩序というか暗黙の了解が成り立っている不思議な社会である。

　冥宮探索に欠かせない存在である、パスファインターメイデンによって構成されるメイデンファウンデーションの惑星パライソ支部である。
　冥宮探索者は、冥宮探索の前にここでパーティを組んでから冥宮探索(セッション)を開始する。

　冥宮探索によって得られた品物や、探索に必要な物資等の売買を行う施設。売値に比べて買い取り価格が極端に低いため常に非難轟々であり古のゲームに出てきたアイテムショップの名をもじってボッタクリ取引所と呼ばれている。

　冥宮のあらゆる情報はここに集まるので、うっかりダイナマイト酒場時代を宣言してしまったりする。
　探索に有用な情報や何か小金が必要なときにちょっとしたアルバイトを探したりするなら、ここだ。
　なのだが、もっぱら年中無休で酒盛りや博打や殴り合いをしている連中のほうが多い。もちろん彼らに混じってモラトリアムな時間を過ごしてもいい。
　また、情報もタダではないので、欲しい情報が手に入るかどうかは懐次第なのである。

　ほぼ無法地帯の惑星パライソにおいて、唯一の行政機関っぽいものといえるのが、この領事館。
　冥宮探索者に探索者ライセンスの発行と出入国の船の旅券発行以外は何もしないので、ライセンスの発行以外には聖十字を発見したりするようなこともない限りここに来る用事もないことだろう。