シンク・ゼファースト Synk Thefirst
Skill class
COMMUNE
Licence grade
GOLDENBAUM
 出自不詳。外見からはアースマン系と推測され、シンク本人もそのように自称している。
 メイデンファウンデーションの登録書類には惑星セリダヌスと記載されているが、それは銀河ライブラリーのカテゴリCまでの検索情報には含まれていない。
 現在の銀河ライブラリーは七帝国時代末期に散逸したものを回収復元統合したもので、全盛期のものに比較するとその規模と情報量は遥かに劣り、人類版図の星図も不完全なものしか残されていない。
 また、不完全なデータベースの断片を相互補完しているため、複数の規格を経由しながら参照する必要から速度・利便性を考慮し、何種類もの情報検索接続手続きレベルが用意されている。カテゴリCは主に全域検索を行なうための手続きレベルであり、回答速度は壊滅的な代わりにこれで見つからない場合はライブラリー上に情報がないとみてよいとされる。
 非常に回りくどい言い方だが、要するに存在するかどうかもわからない星ということである。
 が、それも珍しい話でもないので特に問題はない。
 新たなライブラリーが回収されることによる、銀河ライブラリーの補完作業は、探索者などによる遺跡探索事業の主業務となっている。シンクの所属している、第二深銀河統治機構はそのような遺跡探索事業を推進する様々な団体の中のひとつである。
 深銀河統治機構は銀河帝国アヴァリティア朝時代に発足した辺境統治機関であり、外銀河の統治を行なっていたが、銀河帝国勢力が衰えていく過程で全ての他銀河では崩壊滅亡或いは衰退していった。
 トリエングラム銀河の第二深銀河統治機構も壊滅状態に陥ったが、このときに銀河ライブラリーの一部を持ち出すことに成功し、他の銀河系が人類圏から失われていく中、唯一人類圏に踏み留まったのである。
 第二深銀河統治機構は銀河ライブラリーの復興を掲げ、そのための遺跡探索に力を入れており、独自の技能をもつ人材を積極的に派遣している。
 シンクもそのような理由で派遣されてきたらしいのだが、あまり仕事は好きではないらしく、隙あらばよく酒場で酒と法螺話に興じている。最近は狂った独裁コンピュータが支配する都市を舞台にしたゲームにはまっているようで、仕事そっちのけで遊んで張り倒されてたりするが、パライソではごく普通の光景である。

 COMMUNE 
 コミューンはパーティ内の意思疎通を円滑にする話術技能に長けたクラスであり、一瞬が生死を大きくわける戦闘中において、貴重な時間を稼ぎ出すことを得意とする。その技能によって統率されたパーティは、相手側からは時間の流れが違うかと錯覚するほどの差を生み出すことができる。
 また同時に敵対パーティの行動や能力を阻害する技能ももち、味方を強化・敵の弱体化によって大幅な相対アドバンテージによって戦闘を有利に導くことこそが、コミューンの真価なのである。
 特筆すべき点としてその話術によりパーティ内の相性を中立状態にする技能テンペランスがある。この技能によって、仲が悪くてまともにパーティとして行動できないような面子でも行動可能になるのだ。
 単体の能力としては、近接戦闘攻撃亜方防御回復弱体強化とほぼ全てのカテゴリを単独で広くカバーしており、その多彩さと汎用性は尋常ではない。
 惜しむらくは色々詰め込みすぎて器用貧乏なので使いどころを考えるのが大変難しいところであろう。