瑠璃 橘 Ruri Tachibana
Skill class
SAMURAI
Licence grade
SILVERLEAF
 月極一族の末裔のサムライ。
 元は銀河大航海時代を駆け抜けた恐るべき商人一族で、商売取引とあらば戦場からブラックホールの中にまで出没したという胡散臭い伝説まで残る。
 また、彼らは彼らの商業活動に関わる全てのことを一族の内部でまかなっており、徹底した自己完結型のコミュニティを持っていた。その中で海賊などから一族を護る要となったのが月極橘家である。
 橘家はサムライの集団によって構成され、高い戦闘力により月極一族の活動を表裏から代々支え、傍流ながら一族の守護として一目置かれていた。
 第六次シリウス独立戦争の際に宗家が滅亡し月極一族は離散したが、逃げ延びた橘家一門の技は銀河に広がった末裔たちにより広められ、今もサムライの刀術として受け継がれている。
 瑠璃は惑星パライソでは珍しい、パライソ生まれのパライソっ子である。母親が橘家の娘であったが色々あってかけおちして色々あって流れついたのがパライソで、その後すぐに生まれたのが瑠璃である。父親はその前に行方不明となっており、写真もないので顔も知らないが、きっとナイスガイだと信じている。
 瑠璃の母親は体が弱かったが瑠璃に橘家の刀術を教え込み、瑠璃が12歳のときにこの世を去った。
 そういうわけで頼るものがなくなった瑠璃は、ここパライソで生きるていくために、母の形見の刀と共にメイデンファウンデーションロッヂの扉を叩くことになる。
 いつの日か、顔も知らない父親を探しに星の世界へ行くことを夢見て。

 SAMURAI 
 宇宙時代の近接戦闘はエネルギー場をコンパクトに収束させたビームソードの登場により、鈍重な装甲が意味を成さなくなったことで大きく転換した。
 そして力場を瞬間的に制御するリアクティブフィールドの登場まで回避重視の時代が続いた後、エネルギー出力で勝負が決まるようになり、出力と重量の性能バランスの問題になっていった。時代遅れ風味の実体剣が颯爽と登場したのはそんな時代である。
 宇宙鍛冶職人の極まった技術と極限圧力下で鍛えられた真徹鋼によって生み出された刃は、エネルギー出力に関係なくリアクティブフィールドを切り裂き、高価な防御装置をあっという間にガラクタにした。
 しかし物理的な武器である以上物理的な装甲は有効であり、エネルギー出力一辺倒だった流れは一気に複雑化した。一方、実体剣そのものは技量と腕力を必要とする武器であり、普及率はある程度で打ち止まりとなりパワーバランスは大きく変動しなかった。
 元々高出力の防御装置は質量も大きかったため、物理的な装甲を加えても運用上それほど大きな変化がなかったことも影響している。
 実体剣はカタナと呼ばれ、その使い手はオールドアースの古い伝承から、サムライと呼ばれるようになっていた。サムライ連中がそろいもそろって何故か風変わりな格好をしているのもその流れである。
 サムライの刀術は洗練された技術の結晶であり、中でも一閃で頭と胴体を切り離してしまう首切り技は死んだことに気付かないほど高速の必殺剣として、むやみやたらに恐れられている。